Balletweek Magazine

NEW 2024.2.22 更新

バレエ団設立1周年 ~Marty Ballet Dancers~

ディレクターの思い

~Balletweek 独占インタビュー~

 

 

バレエ団にとって、どのような活動に力を入れていくのか、そしてどのような舞台芸術を作り上げていくのか、

それはそれぞれのバレエ団によって異なります。

そのバレエ団のカラーを作っていくのに重要な役割を果たしているのが、まさに芸術監督/ディレクターです。

そして個々のダンサーの将来にとって大切なこと、その一つにあがるものがディレクターとの関わりだと思います。

一人一人のバレエダンサーが今後どのように成長し、活躍していけるのかは、ディレクターとダンサーの関係次第です。

 

 

今回この新しいMBDを知るために、ディレクター吉田むつき先生に突撃インタビューしました!

 

Marty Ballet Dancers Director

吉田むつき Yoshida Mutsuki

 

 

青森県弘前市生まれ。

6歳よりクラシックバレエを習う。青山洋子女史に師事。

1998年よりボリショイバレエ学校へ留学。ソフィア・ゴロフキナ女史(当時校長)に師事。

2000年よりロシア国立モスクワクラシックバレエ団に在籍。

ロシアでは、バレエ学校入学にそなえた子供の個人指導や、新体操のバレエのクラス、個別のバリエーションなどを指導。

2019年に同バレエ団を退団、現在は日本国内で指導に当たる。

2019年より、スタジオマーティでの指導をスタート。

2023年、マーティ株式会社が運営するバレエ団「マーティバレエダンサーズ」のディレクターに就任。 

 

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★バレエウィーク(以下BW)★ バレエ団結成1周年おめでとうございます。現在MBDはどのような活動をしているのですか?

 

◆吉田むつき先生◆

このマーティバレエダンサーズを立ち上げてから1周年を迎えました。

バレエ団の立ち上げから携わってきた私としては、MBDにはとても思い入れがあるんです。

今は、まだ約15名ほどのダンサーですが、今後メンバーを増やし、多くのことに挑戦していきたいと思っているところです。昨年1年間は少人数ではありますが、8つもの舞台にて活動を行いました。

具体的には、地域主催のフェスティバルなどの舞台に参加させて頂いたり、自社の主催しているスタジオの発表会やガラコンサートにて、ゲスト出演やプロダンサー枠でのステージに立ったりという活動を地道にしてきたことろです。

 

また、バレエという垣根を越えて、クラシック音楽のグループの方々とのコラボレーションなど、新たな舞台芸術の面白さを追求できるようなことにも挑戦してきました。

 

 ★BW★ 先ほどレッスンを見学させていただきましたが、さすがプロダンサーのレッスンというだけあり、バーもセンターもハイレベルではありましたが、一人一人にとても細やかな指導をされているなぁというのが感想でした。

先生のご指導の方針とはどのようなものなのでしょうか?

 

◆吉田先生◆

私が心がけていることは、一人一人それぞれのペースでの指導ということです。

それぞれ別のバレエ団出身であったり、バレエ教師をしていたり、まだプロとして十分なキャリアを積んでいなかったりなど、今までのバックグラウンドや年齢、レベルが違うダンサーの集まりであるこちらの稽古では、それぞれの課題、伸ばしたいところは個々に違います。そこを意識して、そのダンサーが今できることを追求していこうと常に意識をして指導をしています。

その日々の積み重ねで、MBDとしての全体のレベルアップを図りたいですね!

 

 

★BW★ 吉田先生がこのMBDで目指していきたい事とはどのようなことですか?

 

◆吉田先生◆

 芸術、バレエというのは、生きていくうえで必要不可欠ではないかもしれませんが、観てくれる方々の心を豊かにできるものだと私は常に考えています。

バレエ業界では上を見れば大きな舞台、目標にすべきことはいろいろとありますが、このMBDではまず自分たちでできることを地道に積み重ね、今自分にできること、そこでお客様に見せられること、伝えられることを発信していけたらと思っています。

 

例えば、地域に貢献できるような活動などですね。自分のためだけに踊るのではなく、地域の人々に観てもらうことでダンサーもまたレスポンスを得られる、そしてそれが今後のモチベーションにも繋がっていく、という流れを作っていきたいです。

 

恵まれていることに、マーティは関東、関西を中心に様々なエリアでガラコンサートを行っていますし、日本全国27か所ものバレエスタジオも運営しています。それぞれのコンサートやスタジオ公演の機会が年中本当に数多くあるんです。このような舞台出演の多くの機会を生かしつつ、現在の目標としては、MBDの単独公演を行えるように活動していきたいと思っています。

 

★BW★ 今後の公演について、また吉田先生がメンバーに求めることとは?

 

◆吉田先生◆

今年もいろいろな舞台のリハーサルがすでにいくつも同時進行しています。

3月にはガラコンサートにて3作品の発表があり、そして5月にはスタジオ公演にて「白鳥の湖」の賛助出演もあります。また、4月、9月のガラコンサートを彩るオープニング作品についても現在構想中です。

 

どの作品も出演ダンサーそれぞれの課題、伸ばしたいところを意識して考えた配役です。

今日も見てもらったように、みなさんとても意欲的に自分の役と向き合って稽古をしています。

一人一人それぞれのペースでよいと思うんです。MBDの一員として、今地域に貢献できることを通して、人としても豊かな人になってほしい、そして様々な役を演じることを通じて表情豊かなアーティストとなっていって欲しいと思っています。

 

舞台の経験からしか得られないものはたくさんあります。

今、自分ができる舞台への貢献を通して、一人一人がやるべきことに向かい合っていって欲しいです。

 

 

 ★BW★ 先生がMBDに抱いている温かい気持ちと目標、そしてメンバー一人一人をとても大切に思い、熱心に育てている様子が、今日のインタビューと稽古を見て、ひしひしと伝わってきました!!

メンバー全員、本当に舞台に立てる機会が多くあるのですね。バレエウィークも今後のMBDの活動に期待して、応援していきたいと思っています。

 

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