バレエ公演レポート

NEW 2024.11.28 更新

~感動のドキュメンタリー映画公開記念~

近藤良平トークショーREPORT


 

 

映画『コール・ミー・ダンサー』公開記念

先行上映イベント

コンドルズ 近藤良平トークショー

 

2024.11.25

@新宿シネマカリテ

 

 

 11月29日公開の映画『コール・ミー・ダンサー』に先立ち、試写会&コンドルズ主宰近藤良平さんのトークイベントが11月25日に行われました。バレエウィークも参加してきましたので、みさまさまにトークショーの様子をお伝えします!

 

 

近藤良平さんは、コンテンポラリーダンスを牽引し、世界でも活躍するダンサー・振付家です。世界 30 ヶ国以上で招聘公演、そしてニューヨークタイムズ紙にも丸々一面を割いて大絶賛されました。NHK「サラリーマン NEO」「からだであそぼ」などに振付・出演として携わるほか、連続テレビ小説「てっぱん」オープニングや氣志團や YUKI の MV 振り付けも担当。 2022 年には、彩の国さいたま芸術劇場城芸術監督に就任、2024 年にはニムラ舞踏賞も受賞しました。

 

そんな近藤さんが、この映画をみて、主人公マニーシュに感じたことはどんなことだったのでしょうか?

イベントではマニーシュとご自身を照らし合わせたり、またマニーシュの尊敬できる部分、映画の興味深かったところなどをお話してくださいました。

 

  映画の感想として、「ドキュメンタリーとしてピュアな映画、家族愛も含めてメッセージがあり、とてもよかった!」とまず初めに語った近藤さん。

 面白かったのは、ダンスを始めたきっかけがマニーシュと被りすぎていたこと!!(笑)

マニーシュも近藤さんも、ダンスに出会うのは大学時代。マニーシュはボリウッド映画の主人公がバク転をしているのを見て、バク転を練習し始めたことからダンスへの興味を持っていく。近藤さんは、アイドルグループ少年隊にあこがれてバク転、バク宙を極めようと思って練習し、その後ダンス界に入っていったという。「ここだけはマニーシュと一緒!!」と語り、会場を沸かせました。

 近藤さんがダンスを始めた1990年ごろの日本。まだブレイクダンスなどは外でしか踊っていなく、バレエダンサーはスクールの中での活動で別物。近藤さんはダンス部なので、体育館の脇でモダンダンスや創作系ダンスをやっていたといいます。マニーシュと違って、海外ダンス留学などはしたことはありませんでしたが、自分は振付家でもあるので、自分のダンス作品を海外へ持っていくという機会はつくってきた、という近藤さん。「いつか自分の振付をマニーシュが踊る日がくるかもしれないですね!!」というマニーシュとの将来訪れるかもしれないチャンスや期待についてもお話してくださいました!

 

 大学からクラシックバレエを初めてここまでできることがとてもすごい‼、抜群の運動神経、吸収も早く、素直にアドバイスを受け入れている。本当にまっすぐのマニーシュ、というのが近藤さんのマニーシュに対する印象!

 

 恵まれた環境とは言い難いムンバイから、インドの方々が他国に留学するのはとても難しいことであることにも、映画を見ることで改めて気づかされたという。環境も含めて生々しく映し出されているところが、このドキュメンタリー映画のパワーでもあるとのことです。映画では、屋上でバレエを練習していたり、私たちが普段考えるきれいに整ったバレエスタジオとは全く違う環境でも努力をし続けるところに胸がとても熱くなったと語ってくれました。その他グッときたシーンとして忘れられないところは、「マニーシュのおばあさんが彼の進みたい道について、『本当にやりたいことをおやり』と言ったところ。インドでは現在もなかなか認められにくい男性ダンサーという職業に、おばあさん世代の人がそういう言葉を発するという孫への愛情にグッときたましたね。お母さんがバレエシューズを縫っているシーンも、本当によかったです!」と、映画のシーンを思い出しながら語ってくださいました。

 

また、近藤さんのダンサーならではの視点でのコメントとして、「マニーシュは年齢的なこともあり、クラシックバレエのカンパニー入団より、コンテンポラリーダンスのカンパニーを勧められたが、クラシックバレエを目指す人とコンテンポラリーダンスを目指す人は大きな違いがある。基本的なポジションに決まりのあるクラシックバレエに比べ、コンテンポラリーはそれを破り、全く違うことを要求されたりもしますから。もちろんバレエで培った経験はとてもプラスになりますが、それを変えていくことはとても勇気がいることだと思うし、求められることが違うので、もちろん葛藤もあったと思います。そして重要なことは、映画を超えてマニーシュは今なお人生が続いているし、そこが重要であり、かっこいいことですよね。」と、成長し続けている今後のマニーシュのダンサーとしての活動を楽しみに、マニーシュに激励をおくっていたことろが印象的でした。

 

 

近藤さんは、ただ今Noismの公演の振付中!

作品を彩の国さいたま芸術劇場にて2月に公演をしますので、是非見に来てください!とのことでした。

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新映像公開!

ダンサーとして生きていくため、新たな道<コンテンポラリー>で

挑戦する主人公マニーシュの姿を捉えた映像を公開!

強靭でしなやかな肉体にも注目‼